相手方の主張が変わらないことから、早期に調停・審判へ移行したことで、1年以内に解決し、無事自宅不動産を得ることができた事例

分野:遺留分割 依頼者:60代 被相続人の長女 トラブル相手:依頼者の兄弟(1人) 遺産の種類:不動産(自宅、農地)、預貯金 係争額:約700万円

 

概要(相談背景)

依頼者は以前から実家に住んでおり、農地を含めた実家を守っていきたいと思っていました。通常は不動産を売却し、お金に変えて等分することが多いため、不安でいらっしゃいました。 相手方の兄弟は他県に居住しているにもかかわらず、不動産を遺産として引き継ぎたいと言っていました。

交渉の経過(解決までの流れ)

相手方の兄弟が、交渉することが難しいタイプの方だったため、すぐに調停から申立てました。 相手方以外の兄弟は相談者に協力してくれたので、持ち分の譲渡を受けました。(持ち分の譲渡とは、自分の法定相続分を他の相続人にあげることをいいます。) 相手方が不動産を取得したいという主張が変わらず、調停でも話合いが難しい状況だったため、早期に審判に移行しました。

結果

相手方に対して代償金として法定相続分に相当する額のみを支払いました。 取得した遺産額(評価額)は約600万円となりました。

解決のポイント

早期に調停を打ち切って審判へ移行したことで、自宅にも安心して住み続けることができ、さらに相続トラブルの解決期間も短くすることができました。

(原稿作成 担当弁護士 森 本 精 一)

この記事を担当した弁護士

弁護士法人ユスティティア 森本綜合法律事務所 所長弁護士 森本 精一

専門分野

相続、離婚など家事事件、交通事故被害者救済、企業法務

経歴

昭和60年に中央大学を卒業、昭和63年司法試験合格。平成3年に弁護士登録。 平成6年11月に長崎弁護士会に登録、森本精一法律事務所(現弁護士法人ユスティティア 森本綜合法律事務所)を開業。長崎県弁護士会の常議員や刑事弁護委員会委員長、綱紀委員会委員を歴任。平成23年から平成24年まで長崎県弁護士会会長、九州弁護士会連合会常務理事、日弁連理事を務める。平成25年に弁護士法人ユスティティアを設立し現在に至る。 現在も、日弁連業務委員会委員や長崎県弁護士協同組合理事などの弁護士会会務、諫早市情報公開審査委員委員長などの公務を務めており、長崎県の地域貢献に積極的な弁護士として活動している。 相続問題解決実績は地域でもトップレベルの300件を超える。弁護士歴約30年の経験から、依頼者への親身な対応が非常に評判となっている。 詳しい弁護士紹介はこちら>>

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